記録的猛暑の選挙戦 パラソル、冷却グッズ…工夫凝らす各陣営

街宣車の上にパラソルを設置し演説する候補者=1日午前11時、宇都宮市内(写真は一部加工しています)

 梅雨明け後の猛暑が続き、参院選栃木選挙区(改選数1)の候補者は暑さとの戦いを強いられている。街宣車の上に日よけのパラソルを設置したり、冷却グッズを活用したりするなど対応はさまざま。選挙戦が後半を迎え各陣営の動きがヒートアップする中、熱中症予防のため身体はクールダウンさせようと、工夫を凝らしている。

 1日午前11時、宇都宮市中心部。気温はすでに35度を超え強い日差しが照りつける中、共産党新人岡村恵子(おかむらけいこ)氏(68)は街宣車に設置したパラソルの下で、約20分間の演説をこなした。「あるのとないのでは体感が全然違う」と効果を実感する。

 立憲民主党新人板倉京(いたくらみやこ)氏(55)は「皆さんが熱中症にならないように」と演説を短くしたり、日陰を選んだりと気を配る。陣営は経口補水液を用意し、疲労時に休めるよう随行車の準備もしているという。

 自民党現職上野通子(うえのみちこ)氏(64)陣営は日差しが強い場所での演説は、日傘を活用している。関係者は「これまでの選挙戦で初めてのこと」と話すが、上野氏は「食欲もあり問題ない」と暑さも意に介さない。

 政治団体の参政党新人大隈広郷(おおくまひろさと)氏(52)は「中高を沖縄で過ごしたので日差しには強い」と街頭でも帽子は被らない。一方で「クエン酸と天日干しした塩を水と一緒に飲む」と暑さ対策を明かした。

 日本維新の会新人大久保裕美(おおくぼゆみ)氏(45)はジャケット姿で活動していたがポロシャツに変更した。冷却グッズを首筋に当ててから演説に立ち「気にしていた日焼けも、今はもう諦めた」と笑顔を見せた。

 NHK党新人高橋真佐子(たかはしまさこ)氏(57)は週末に宇都宮市内での街頭活動を予定。「演説は手短に済ませたい」と聴衆に配慮した。

© 株式会社下野新聞社