映画『ヘタな二人の恋の話』公開記念舞台挨拶。観ることで前に進む力になってくれれば

7/1より公開された映画『ヘタな二人の恋の話』の公開記念舞台挨拶が開催された。上映後にヒロイン・綾子を演じた街山みほ、他人との距離感がうまく測れない青年・祐太を演じた鈴木志遠 、脚本を手掛けたいまおかしんじ、佐藤周監督が登壇し語った。 企画の成り立ちについて聞かれ「若者の恋愛を撮りたいということから始まりました。かつて付き合った女性とのことをいまおかさんと話をして、それ面白いじゃないというところからスタートしました。」と佐藤自身の恋愛経験から企画が始まったと答えた。

「僕がラブコールを受けた形で脚本を書きましたが、観返すと思ったよりも実体験が盛り込まれた作品になっていて、過去の体験を浄化した脚本にもなっています。」と脚本を担当したいまおかの実体験も反映されているということだった。 綾子役を演じた街山は「台本を最初に読んだ時は驚くところばかりだったんですが、何故か憎めないなと感じました。演じていく中で好きになっていき、今は大好きになっています。」と最初は戸惑いもあったが演じていく中で綾子の魅力に惹かれていったということだ。

鈴木も「台本を見たときはこういうことがあるのかとビックリしましたが、祐太という役は自然体で演じることができキャラクターとのギャップもなかったです。」と祐太という役を振り返った。 自身と重なる点を聞かれ街山は「女の子は愛されたい生き物なんだなと感じました。言葉にせずともわかってほしいという女の子の気持ちが表れているなと思いました。」と綾子という女性について語った。

演じる街山を見て「途中からはあて書きのようにも感じました。最後のシーンなどは綾子になっていて、それはスクリーンを通しても感じました。」と街山の演技の素晴らしさを佐藤は褒め称えた。 “マヨナカキネマ”レーベル第1弾として上映された本作。続く第2弾はいまおかが監督を務める『甲州街道から愛を込めて』が8月5日より公開される。 「今回の映画と通じるところがある作品です。皆さんの浄化になる作品になればいいなと思っています。」と自身の作品について話した。

佐藤は「生きづらい世の中だと感じると思いますが、この映画を観ることで前に進む力になってくれればと思います。」と作品に込めた想いを語り終幕した。

[REPORT:柏木 聡(LOFT/PLUS ONE)]

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