ハクウンキスゲ、国境の島彩る 国内自生は対馬のみ

鮮やかなだいだい色の花を咲かせたハクウンキスゲ=対馬市、県対馬振興局

 国内では対馬にのみ自生するハクウンキスゲの鮮やかなだいだい色の花が国境の島の夏を彩っている。長崎県対馬市厳原町中心部の県対馬振興局の前庭にも咲き、来庁者の目を引いている。
 同市自然共生課によると、ハクウンキスゲはワスレグサ科の多年草。朝鮮半島から韓国・済州島にかけて分布し、同市では全域で観察できる。6月から7月ごろにかけ、日当たりのいい岩場などに咲く。同市の西海岸などが群生地として知られる。
 同課の掛澤明弘さんは「色合いがきれいで、この花を見ると対馬の夏の訪れを感じることができる」と話した。

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