日本資本主義の父・渋沢栄一は「いつも優しいおじいさん」 99歳の孫が横浜で講演

自身の健康法を披露する鮫島さん=横浜市港北区のホテル

「日本資本主義の父」と呼ばれた実業家・渋沢栄一の孫で、エッセイストの鮫島純子さんの講演会が3日、横浜市内のホテルで行われた。99歳の鮫島さんの知恵や思いやり、ユーモアあふれる話に何度も拍手や笑いが起こった。

 鮫島さんは本などを通じて「不安や恐怖は自分の思い込み。必ず良くなるという安心感を持つ人生が自分の運命を良くしていく。嫌なことがあったら、反省は短く明るくし、何事にも前向きに感謝することが大切」と学んだという。

 渋沢栄一については「いつも優しいおじいさんという思い出しかなかったが、振り返ると、いろいろな意味があったのかと考えさせられた」。日米で人形を交換する式典に連れて行かれ壇上に上った4歳ごろのエピソードを紹介し、「米国で日本人移民の排日運動があり、子どもの時から付き合えばこのような運動がなくなるだろうという思いがあったのだろう。世界の平和や女性の教育に貢献しようと常に行動していた」と振り返った。

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