キャンドルや水中花火で人気の「若狭たかはま漁火想」2022年で終了 福井県高浜町で7月30日開催

今年で最後となる福井県高浜町の夏の一大イベント「若狭たかはま漁火想」=2019年、福井県高浜町の若宮海水浴場

 福井県高浜町の夏の一大イベント「若狭たかはま漁火想(いさりびそう)」が、7月30日に開かれる第19回をもって約20年の歴史に幕を閉じることが4日までに分かった。町内を幻想に包むキャンドルや打ち上げ花火は長年多くの人に親しまれてきたが、イベントを運営する実行委の負担増により継続が難しいと判断した。

 同イベントは2003年から開催。砂浜や街中に並べられる約1万1千個のキャンドル、夏の夜空を照らす30万発以上の創作花火や水中花火が見どころで、町内外から1万人以上が訪れる。

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 40~60代の町民有志でつくる実行委が運営を担うが、イベント規模の拡大に伴い開催に向けた会議や会場設営、当日の運営などの負担も大きくなっていた。同委の担当者は「イベントの準備は1年ほど前から始まる。実行委のメンバーは昼間は働いており、仕事との両立が難しくなってきている」と口にする。今年4月に会合を開き、イベントの終了を決めた。

 最終イベントは、30日午後6時から同町の若宮海水浴場で開かれる。新型コロナウイルス禍の影響で3年ぶりの開催。感染対策として、キャンドルの数は例年の半分以下に抑えソーシャルディスタンスを保つ。飲食を提供するキッチンカーなどは、規模を縮小して出店する。

 実行委の村宮嘉彦委員長は「高浜の一大イベントがなくなるのは非常に残念」と肩を落とす。来夏の予定は決まっていないが「高浜の魅力をPRできるイベントを何らかの形で残せたら」と話した。

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