巨匠・黒澤明監修、幻のドラマ脚本発見 10年前、ネットオークションで落札

発見された「ガラスの靴」決定稿(1971年、槙田寿文氏所蔵)

 「羅生門」(1950年)、「七人の侍」(54年)などの名作で知られる巨匠・黒澤明が1971年に監修し、映像化されなかったテレビドラマ「ガラスの靴」の脚本が見つかった。8月2日~11月27日に国立映画アーカイブ(東京都)で開く展覧会「脚本家 黒澤明」で初公開される。執筆者は不明だが、同アーカイブは「映画以外の仕事の幅広さを示し、大きな発見の一つ」としている。

 ガラスの靴は過去に脚本の現物が確認されず、「幻の作品」とされていた。NPO法人映像産業振興機構に勤める黒澤明研究家の槙田寿文さん(63)=埼玉県=が10年ほど前、ネットオークションで落札した。脚本家の名はなく、黒澤の名は「監修」と記されている。

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