デニムあしらった屏風絵展示 倉敷、芸科大研究者ら制作

屏風絵の出来栄えを再確認する潮さん(左)と森山教授

 伝統的な表装の技術の保護・継承に取り組む倉敷芸術科学大(倉敷市連島町西之浦)の研究者らが手掛けた屏風(びょうぶ)絵を紹介する「倉敷四方(よも)屏風展」が7日、旧野崎家住宅(同市児島味野)を皮切りに始まった。秀作がそろう中、倉敷を代表する繊維産品デニムをあしらった作品が目を引いている。9月4日まで。

 同展は新渓園(同市中央)、倉敷国際ホテル(同)、西爽亭(同市玉島)でも8月16日から開催。屏風制作のマニュアル作りを進める同大の森山知己教授(日本画家)と研究生、大学院生らの作品23点を計4会場で飾る。

 旧野崎家住宅では9点が並ぶ。デニムを取り入れた屏風絵は研究生潮嘉子さん(24)が創作した2曲1隻の「ゆれる」(縦150センチ、幅160センチ)。胡粉(ごふん)やにかわといった画材を使って金魚やクジャクの羽を描いた本物のジーンズ2本が埋め込まれている。潮さんは「見る人に『伝統的な日本家屋と調和しておしゃれ』と思ってもらえれば」と話す。

 同住宅は月曜休館。入館料は大人500円、小中学生300円(土日祝日は高校生以下無料)。

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