小山の路上暴行死、2被告に懲役9年と8年求刑 宇都宮地裁

宇都宮地裁

 小山市内の路上で2021年3月、飲食業男性が暴行を受け死亡した事件で、傷害致死罪に問われた埼玉県行田市、不動産会社役員男(40)、同市、塗装業男(37)両被告の裁判員裁判論告求刑公判が7日、宇都宮地裁(瀧岡俊文裁判長)で開かれた。検察側は「粗暴で危険な犯行態様」として松本被告に懲役9年、石川被告に懲役8年を求刑し、弁護側は無罪を訴えた。

 検察側は、男性は頭頂部付近に強い衝撃を受け、頭蓋内損傷で亡くなったと指摘。両被告が口論から男性とけんかになり「顔や体を殴ったり蹴ったりする暴行を加えた」と説明した。

 不動産会社役員男の弁護人は「男性は持病の発作で意識を失い、転倒して頭を打って亡くなった」と主張した。塗装業男の弁護人は「暴行はせず、2人のけんかを止めようとしていた。証人らが見間違えた」と強調した。

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