「やるぞ」と武者震い 初当選の山本さん 参院選から一夜明け

初当選を報じる新聞を手に、笑顔を見せる山本さん=長崎市樺島町の事務所

 参院選の投開票から一夜明けた11日、長崎選挙区で初当選した自民新人の山本啓介さん(47)は、長崎市樺島町の事務所で報道陣の取材に応じ「選挙戦で訴えてきた政策に取り組める。『やるぞ』と武者震いする気持ち」と抱負を述べた。
 選挙戦終盤に凶弾に倒れた安倍晋三元首相を悼み、10日は「当選確実」の知らせを受けた後も万歳せず、終始硬い表情だった山本さん。この日は時折笑顔を見せながら、自身の初当選を伝える朝刊をめくり「喜びよりも、今は比較的落ち着いた気持ち。県内の声を聞くための態勢づくりなど考えることは多い」と気を引き締めた。
 保守分裂となった2月の知事選の影響で挙党態勢が不安視されたが、結果は次点を10万票以上引き離す圧勝だった。山本さんは、岸田内閣の堅調な支持率や各市町での党の強固な組織力などの要因を挙げつつ「若い世代からもメールやSNS(交流サイト)で応援の声を頂いた。不安定な国際情勢やコロナ禍からの再生などのタイミングで、自公政権を求める国民の声があったのでは」と分析した。
 国会議員として取り組みたいことに、人口減少対策、安全保障、子育て支援など幅広い課題を挙げた。離島の壱岐市出身議員として「ガソリン価格は、政府が値上げに一定の歯止めをかけているのは理解するが、離島部ではまだ高い。中央から見る風景と現場のギャップを伝えるのが仕事」と意気込んだ。


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