留学生、積極的に交流して 長崎大「葉國璽会館」お披露目

葉國璽交流会館の和室から日本庭園を見学する留学生ら=長崎大文教キャンパス

 長崎市文教町の長崎大文教キャンパスにできた留学生交流拠点が、関係者にお披露目された。日本庭園を備えた和室などがあり、留学生らの学びや家族の宿泊などに活用される。
 名称は「葉國璽(ようこくじ)交流会館」。台湾出身で1993年に同大医学部を卒業した葉國璽さんの寄付を基に建設。木造2階建てで、1階にコミュニティラウンジと和室、2階にセミナールーム3室とゲストルーム2室がある。和室は2間続きで、掘りごたつに対応。ぬれ縁からは白砂を敷いた日本庭園が望める。
 7日にあった完成式と内覧会には河野茂学長や台湾人留学生、ウクライナから受け入れた避難学生ら約50人が出席。千葉県で医療法人社団理事長を務める葉さんは、モニター越しにリモート参加。「今の自分があるのは、学生時代に長崎大と長崎のたくさんの方が支えてくれたおかげ。留学生には、勉強はもちろん、積極的に日本人の友達を作り、日本文化について学ぶよう勧めたい」と述べた。
 同大には現在481人の留学生が在籍している。その一人で特別聴講生の台湾人、洪瑞伯(ホンルイボ)さん(21)は、真新しい建物を眺めながら「昔の恩を忘れない葉さんは素晴らしい。ここで日本人の学生と交流したい」と話していた。


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