“リケジョ”育成へ連携 佐世保、佐賀の大学など4校 女子中高生向けプログラム

長崎国際大の小川教授(左)、佐世保高専の大島准教授(右)らプログラムに取り組む4機関の担当者=佐世保市、長崎国際大

 長崎県佐世保市と佐賀県の大学など4校が30日、本年度から合同で取り組む「女子中高生の理系進路選択支援プログラム」について、同市ハウステンボス町の長崎国際大で記者会見を開いた。科学技術振興機構の採択事業で、4校が連携して西九州地域の中高生に学びの機会を提供し“リケジョ”の育成を推進していく。
 4校は長崎国際大、佐世保工業高等専門学校(佐世保高専)、佐賀大、西九州大。さまざまな分野で女性の社会進出が課題となる中、将来の研究者やエンジニアなどを育てる理系分野への進路選択を支援する2年間のプログラム。大学教員による講義、理系女子による講演、現役学生との交流、企業体験などを企画していく。
 同プログラムは佐賀大が2018年度から単独で始めた。20年度から長崎国際大、西九州大と連携し、本年度から佐世保高専が加わった。合同で取り組むことで、研究分野やターゲットを拡大する。これまで参加した女子中高生は2352人、参加教員と保護者は762人。
 佐賀大ダイバーシティ推進室の荒木薫副室長が現状などについて説明。理系の女子の先輩が少ないことなどから、理工系について知る機会がないまま、高校時代に文系へ進む女子が多く、地方ほどその傾向が強いという。
 プログラムは、4校の“知”を結集させた「継続・育成型 STEAMガールズ in SAGA・SASEBO」として実施。今秋には「リケジョフェス」を予定。佐世保、佐賀地域の女子中高生を集め、それぞれの学校の魅力を発信していく。
 佐世保高専の大島多美子准教授は「未来のリケジョに、こんなすてきな未来が待っているという魅力を伝えたい」、長崎国際大の小川由起子教授は「生徒がいろんなことを体験することで、未来に向かって自分の道を考える企画になってほしい」と話した。


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