安倍元首相銃撃で全議員が黙とう 長崎市議会臨時会 議長「哀悼の意を表す」

 安倍晋三元首相の銃撃事件を受け、過去に2代連続で市長が銃で撃たれた長崎市では12日の市議会臨時会で、安倍氏に哀悼の意を表するため全議員らが起立し黙とうした。
 同市では1990年1月に本島等氏(2014年に92歳で死去)が市役所前で右翼の男に銃撃されたが一命を取り留めた。07年4月には伊藤一長氏=当時(61)=が市長選期間中に暴力団幹部の男に銃で撃たれ死亡している。
 臨時会の冒頭、深堀義昭議長は「長崎市では過去2人の市長が銃撃され、平和な社会の実現と民主主義を守るため、暴力追放を力強く訴えてきた。二度と繰り返されないよう、黙とうをささげ、哀悼の意を表したい」と述べた。
 田上富久市長も行政報告の前に追悼の意を表し、「再び起きた民主主義の根幹をなす選挙活動中の暴力行為に強い憤りを禁じ得ない」と事件を非難。「暴力のない安全で安心して暮らせる社会の実現に向けて取り組んでいく」と誓った。


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