早岐署の「アップちゃん」をピカピカに! 5歳の女の子が手紙でお願い

手紙を受けて水洗いされ、真っ赤なワンピース姿を取り戻したアップちゃん=早岐署

 長崎県佐世保市の早岐署の入り口付近には、巨大な女の子の人形「アップちゃん」が国道を行き交うドライバーを見守っている。長年清掃されず、雨風で汚れていたが、今年4月、5歳の女の子が「アップちゃんをきれいにしてほしい」と手紙を送り、小麦色の素肌と真っ赤なワンピース姿を取り戻した。14日から20日まで、夏の交通安全週間。
 同署によると、1995年5月、早岐交通安全協会が設置した。交通安全を啓発する標語を書いた約3メートルの台に、身長約230センチのアップちゃんが両腕を広げて立っている。2004年に色を塗り替えたが、その後、清掃したことはなく、赤いワンピースは薄紫色になっていた。

「アップちゃんをきれいにして」と手紙を書いた朱音ちゃん=早岐署

 「おまわりさんへおねがいがあります。(中略)ピカピカのあっぷちゃんを見たいです」。4月末ごろ、花高1丁目の髙野朱音(あやね)ちゃん(5)が両親と一緒に同署に手紙を届けた。毎日幼稚園の行き来で署の前を通り、アップちゃんへのあいさつが日課になっているという。
 受け取った同署は、同協会の協会員と6月上旬に水洗いした。見違えたアップちゃんを見た朱音ちゃんは、6月中旬にお礼の手紙を署に届けた。
 「きれいになってうれしかった。(アップちゃんが)これからも元気でいてほしい」と朱音ちゃん。藤田英樹交通課長は「町のシンボルになっていると自覚した。多くの人に見てもらい、交通安全を意識するきっかけになってほしい」と話した。

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