【参院選2022】愛知選挙区・岩手選挙区・沖縄選挙区の大激戦を徹底分析!選挙ドットコムちゃんねるまとめ

本記事は7月14日に公開した動画の内容を基に構成しています。

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2022年7月14日に公開された動画のテーマは……参院選2022注目選挙区の結果を徹底分析・後編!

ゲストに選挙プランナーの松田馨氏をお招きし、愛知選挙区・岩手選挙区・沖縄選挙区について語っていただきました。

あの候補者はなぜ勝った?なぜ負けた?

【このトピックのポイント】
・愛知選挙区の4位争いは国民民主党に軍配が上がる。日本維新の会は選挙区での弱点が浮き彫りに
・岩手選挙区は30年ぶりに自民党候補が勝利し「小沢王国」に崩壊の兆し
・沖縄選挙区は野党系が勝利を収めるも約3000票の僅差で自民党が迫る。9月の県知事選挙は激戦が予想される

愛知選挙区

松田氏も「予測が難しかった」と語る愛知選挙区。

激しいデッドヒートを制して4枠目を獲得したのは国民民主党の伊藤氏でした。厳しい情勢と言われていた伊藤氏の勝利について、MC鈴木は「ドラマティックな展開だった」とコメント。

勝敗の分かれ目について、松田氏は安倍元総理の銃撃事件によって維新の広沢氏の票が伸びきらなかった可能性があると指摘しました。さらに、一部の候補に見られる「維新の支持層を固め切れない」という特徴に言及します。仮説と前置きしつつ、「政党としては維新を支持するけど選挙区では維新の候補を支持しない有権者の動きがあるのでは」と分析しました。

この傾向は京都選挙区の楠井氏や東京選挙区の海老沢氏にも見られ、維新は対策として吉村氏や松井氏、幹事長の藤田氏による応援演説も行いましたが、あまり効果は見られなかったようです。

松田氏「どうやったらこの状況を変えられるのか私にもわからない」

一方で伊藤氏については、党の地盤の強さに加えて、伊藤氏自身の行動力やSNSでの発信力が勝利につながったのではないかと分析しました。

また、国民民主党は愛知選挙区を最重点選挙区としており、党本部のバックアップやネット広告の活用、支援団体のサポートなど高い危機感をもって選挙戦に取り組んだことも勝因に挙げました。

この点、維新は京都を最重点選挙区としていたため、その注力の差が結果に表れたのかもしれません。

MC鈴木「全国にフルパワーをかけることはできないですからね」

松田氏「どう配分して議席を最大化するかですよね」

岩手選挙区

岩手選挙区は選挙ドットコムちゃんねるでも事前に取り上げておらず、松田氏が唯一予測を外した選挙区。ここは「小沢王国」と呼ばれ、1992年以来30年間一度も自民党が勝てずにいた歴史もあり、今回も木戸口氏の当選が確実とされていました。

ただ、昨年の衆院選を振り返ると、岩手県に強い地盤を持つ小沢氏が小選挙区で敗北するなど、小沢氏の影響力が弱まる兆しは見えていました。加えて安倍元総理の銃撃事件に対する小沢氏の発言が批判を浴びたということもあり、それらの影響があったのではないかと松田氏は推測します。

さらに、「奇跡の勝利」と呼ばれた昨年の衆院選からの流れを受けて、広瀬氏の陣営による「今度こそ勝つ」という熱のこもった活動が実を結んだのではないかとコメントしました。

松田氏「それでも2万票以上差をつけて広瀬さんが勝つというのは予想できなかったですよね」

沖縄選挙区

沖縄選挙区は約3000票という僅差で伊波氏が勝利。松田氏は沖縄選挙区の情勢について「初期の段階は伊波さんがリードしていたが、終盤は古謝さんがかなり追い上げた」とコメントしました。MC鈴木は、調査時よりも自民党の数字が多く出る「沖縄バイアス」について言及しつつ、調査では差がついていたにもかかわらず、古謝氏が見せた最後の伸びについては驚きを隠せない様子でした。

3年前の参院選では、オール沖縄といわれる野党系候補と自民党候補の得票差は約6万4千票。それに比べると今回はかなりの接戦に持ち込んでいるため、松田氏は「9月の沖縄県知事選も相当の激戦が予想される」とコメントしました。

最後にMC鈴木は参政党の得票数に注目し「参政党の候補者がいなければ自民党勝利の可能性もあったかもしれない」とコメント。「ここまでの激戦だとどこかの歯車をちょっとかけ違うだけで結果が変わる」とまとめました。

動画本編はこちら!

「沖縄バイアス」は最大15ポイント!?沖縄選挙区の情勢調査の難しさとは?

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