東武鉄道は15日、東京都内と日光・鬼怒川エリアを結ぶ特急スペーシアの後継となる新型車両N100系の愛称を「スペーシアX(エックス)」に決定したと発表した。33年ぶりの新型車両となる。前面展望が楽しめる豪華な個室や半個室など6種類の座席を備え、2023年7月15日に運行を始める。
愛称は、1990年に登場したスペーシアの進化をイメージ。車体の色は日光東照宮の社殿に塗られた「胡粉(ごふん)」をほうふつとする白とし、窓枠は「鹿沼組子」をモチーフに六角形にデザインした。
運行区間は東武スカイツリーライン・日光線・鬼怒川線の浅草-東武日光・鬼怒川温泉間で、毎日2〜4往復する。6両固定で24両を導入し、1編成当たり212席。スタンダードシートに加え、ソファを配置したコンパートメントなど多様な旅行スタイルに合う6種類の座席を用意した。
カフェカウンターも設け、日光のオリジナルビールやコーヒー、スイーツなどを限定販売する。
東京都内で同日開かれた記者発表会で、同社の根津嘉澄(ねづよしずみ)社長は「特急に乗った瞬間から、楽しみに向かってワクワクする旅を始められる。日光・鬼怒川や沿線地域の素晴らしさを国内外に発信する起爆剤になれば」と期待した。