JR九州高速船クイーンビートルを「おもてなし」 博多から長崎へ初入港

クイーンビートルの乗客に手を振り歓迎する参加者=長崎市、長崎水辺の森公園

 JR九州の高速船「クイーンビートル」が16日、博多港から長崎に初めて入港し、乗客を歓迎する「おもてなし大作戦」が、長崎港そばの長崎水辺の森公園であった。参加した市民らは乗客に手を振り、「長崎はいいところです」「良い旅を」などと書いたメッセージカードを手渡した。
 県内の経済団体青年部らでつくる「西九州新幹線開業準備実行委員会」が主催。同船は博多-韓国・釜山航路に導入予定だったが、新型コロナ禍で運休。9月の西九州新幹線開業への機運を盛り上げようと、今月と8月の2回、博多-長崎間を1日1往復する。
 午後1時ごろ、長崎港に同船が姿を現すと、参加者は西九州新幹線開業をPRする旗と手を振って迎えた。下船した乗客にメッセージカードや旗を手渡しながら、「ようこそ」と声をかけた。山口県下関市の萩田信恵さん(56)は「船に乗っている時も歓迎の声が聞こえてうれしかった」と笑顔。おもてなしに参加した諫早市立喜々津小3年の中村陽乃(はるの)さん(9)は「『長崎にまた来てね』と書いた。いろんな人が『ありがとう』と言ってくれてうれしかった」と話した。
 JR九州高速船の小川仁取締役は「国際線が再開できない今だからこその航路。新幹線開業に向けて、観光の盛り上がりになれば」と話した。

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