3年ぶり巡行…夏の夜照らす提燈山車 見上げる笑顔も赤く染め 久喜で提燈祭り 規模縮小も久々の高揚

3年ぶりに駅前で披露された提燈山車=18日午後8時過ぎ、埼玉県久喜市の久喜駅西口ロータリー

 埼玉県久喜市の夏の風物詩「提燈(ちょうちん)祭り」が18日、JR久喜駅周辺で開かれた。夜には3年ぶりにちょうちんで赤く染まった山車が現れ、集まった市民を魅了した。

 江戸時代から約240年にわたって続く祭礼。山車は普段なら2日間引かれるが、今年は新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、この日のみの巡行に。回転したりぶつかり合ったりして沸かせる高さ約7.5メートル、重さ4トンの山車も、7台が間隔を空けて駅前を通り過ぎる形を取った。

 それでも夜のとばりが降りた夕闇の中、昼は人形山車として巡った山車が約500個のちょうちんを4面に飾り付けて現れると、祭りの雰囲気は最高潮に。久しぶりに祭りの高揚感に包まれ、集まった観衆は皆笑顔だった。

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