〈動画あり〉上演へ稽古始まる 市民40人が出演 小川未明役に村山秀幸さん 上越市市民音楽劇

 小川未明生誕140周年を記念する市民音楽劇「月の明るい夜に」の初稽古が16日、上越市新光町1の上越文化会館で開かれた。

配役発表後、配られたばかりの台本を読み合わせ、物語のイメージをつかんだ

 同作は11月27日に小川未明フェスティバルの中で上演。7月3日に出演者のオーディションを行い、上越市を中心に40人の市民出演者がそろった。
 物語は小川未明が娘の鈴江に自らの物語を語って聞かせる形で進行。「月夜とめがね」や「月とあざらし」など、月が重要な役割をする作品が多く登場する。脚本を手掛けた作家の高橋知伽江さんは「未明童話は月の光のように心の中に分け入り、寄り添う。日本人の心にぴったりと来る童話。見た人が、童話を読んでみたいと思うような舞台にしたい」と語った。
 稽古前に配役を発表。未明役は村山秀幸さん(73、大潟区潟町)が務める。未明は非常に背が高かったことから、身長が179センチある村山さんが抜てきされた。「(主役に選ばれ)正直驚き。あらためて未明童話を読み、気持ちを読み取っていきたい」と村山さん。鈴江役を務める籠島碧緒(あお)さん(高志小4年)は「見てもらって、面白い、楽しい劇にしたい」と意気込む。
 初日は台本の読み合わせからスタート。本番までに40回近い稽古を行う。プロデューサーを務める斉藤美代子上越文化会館館長は「上越のこれからの財産として大事に作り、継承していきたい」と語った。
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