マステで牛窓を非日常空間に 岡山DC合わせ瀬戸内でイベント

瀬戸内市立美術館の現代アート。さまざまな形の葉をマスキングして生命の力強さを表現している

 瀬戸内市牛窓町牛窓地区の美術館やオリーブ園などを人気雑貨マスキングテープ(mt=エムティー)で飾り付けるイベント「mt×牛窓」が20日開幕した。大型観光企画「岡山デスティネーションキャンペーン」の一環で、夏休みに合わせて市が企画。波やオリーブなどをイメージしたオリジナルのmtが各会場を彩っている。8月31日まで。

 市立美術館では、mtを使った現代アート7点を並べた。さまざまな形の葉をマスキングし、後ろから光を当てた作品(高さ1.7メートル、幅2.7メートル)は、倉敷市在住の美術家・藤原裕策さんと胡桃澤千晶さん夫婦の合作。多様な植物が個性を競い合うかのように浮かび上がり、生命の力強さを感じさせる。鏡張りの部屋の中に、たくさんの青いテープをつるした作品も目を引く。

 牛窓ヨットハーバーには、爽やかな色合いの帆が特徴的なヨットを展示した。大正時代の銀行跡を改装した街角ミュゼ牛窓文化館では、牛窓地区でロケが行われた青春映画「君と100回目の恋」と短編映画「うしまどの、ふしぎなできごと」のロケ写真のパネル展を開催。牛窓オリーブ園は、展望台の床を緑を基調とした色合いに変え、市観光センター・瀬戸内きらり館では、mtで装飾した自転車を貸し出している。

 いずれも粘着テープ製造のカモ井加工紙(倉敷市片島町)と連携。mtがもらえるスタンプラリーも展開している。22日からは各会場を巡る無料シャトルバスを運行。瀬戸内市文化観光課は「mtで非日常空間を演出した。牛窓の魅力を再発見してほしい」としている。

 市立美術館のみ入館料(一般500円など)が必要。高校生以下は無料。問い合わせは同課(0869―22―3953)。

牛窓ヨットハーバーに展示されたヨット。爽やかな色合いの帆が目を引く

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