足利で愛される「オカチュウ」の物語 教え子企画で上映会

上映会の主役「オカチュウ」こと岡田さん(左)と教え子の堀さん

 手作り映像愛好家らでつくる足利映像クラブは23日、栃木県足利市朝倉町のあしかがフラワーパークプラザで、元教諭岡田忠治(おかだちゅうじ)さん(86)=南大町=をテーマにした映像の上映会を開く。自転車で夜回りするなど生徒指導に熱心で、「オカチュウ」の愛称で親しまれる岡田さん。教え子たちが企画した上映会を前に、岡田さんは「こうした会は最初で最後だろう。教え子らに感謝の気持ちを伝えたい」と話している。

 岡田さんは1958年に教諭となり、市内外の小中学校で39年間教壇に立ち続けた。山辺中に異動した60年代に、生徒たちの記録を残そうとカメラを回し始め、学校行事や部活動の様子を収めた。

 非行に走る生徒を放っておけないと生徒指導にも力を入れ、自転車での夜回りを続けた。非行に走りそうな生徒とも積極的にコミュニケーションをとり、思いとどまらせたこともあった。岡田さんは「うそはつかず、悪さをしたら本気で怒って、いいところは褒める」との姿勢で向き合い続けた。

 23日の上映会「映像・オカチュウの物語」は、同クラブ会員でもある岡田さんの映像作品のほか、教え子の無職堀浩(ほりひろし)さん(62)=藤本町=らが撮った10~20分ほどの作品の計7本を上映。岡田さんのこれまでの人生を振り返るプログラムだ。

 岡田さんは「映像を見ると記憶もよみがえる。教え子たちと一緒に映像を見るのが楽しみだ」と開催を心待ちにしている。

 開演は午前10時、午後1時45分の2回。入場無料。(問)堀さん090.2623.6607。

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