たった2秒間の油断で人生が暗転… 福井の死亡事故、スマホなど脇見運転原因が全国ワースト

免許保有者10万人当たりの年間の死亡事故発生件数

 たった2秒間の油断で、これまでの人生が全く別のものに暗転することがあるのを知っていますか。

 「一瞬だけなら大丈夫」といった勝手な過信で運転中、スマホなどを見ているドライバーが多くいます。イタルダの分析によると、福井県は、免許保有者当たりの脇見運転による交通死亡事故の発生が全国ワースト1位で、全国平均より約3倍多くなっています。

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 また、考え事などによる漫然運転も全国ワースト4位で、全国平均の約2倍。福井県のドライバーが、前方の安全をよく確認していないということを示しています。

 例えば、時速50キロで走行していた場合、2秒間注意を怠ったとすると、その間、車は約30メートル進みます。その後、危険を認識し慌ててブレーキを踏んでも、停止するまでに約30メートルを要します。つまり、約60メートルもの距離を、安全を確認しないまま走行してしまう危険があるのです。

 大切なのは、まずは「運転に集中」することです。自宅の近くでも、今まで無事故でも、決して安全は保障されません。「凶器」にもなる車を運転するときは、ぜひ慎重な運転を心がけてください。(県庁県民安全課)

 イタルダ 交通事故総合分析センターのこと。過去5年間の福井県の交通死亡事故データに基づき、他県と比較した事故の特徴などについて分析。結果の概要を県のホームページで公開している。

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