第104回全国高校野球長崎大会 決勝 海星VS創成館

ここまで4試合で計46安打を放っている海星打線(写真左)、投手陣の継投がポイントになりそうな創成館

 第104回全国高校野球選手権長崎大会最終日は27日午前10時から長崎市の県営ビッグNスタジアムで決勝が行われる。挑むのは第1、6シードの海星、創成館で、両校による頂上対決は2014、15、18年に続いて4度目。ここまで創成館の2勝1敗だが、今季は海星が昨秋の準決勝で13-6、前哨戦のNHK杯準々決勝で4-1と連勝している。海星は3年ぶり19度目、創成館は4年ぶり3度目の夏の甲子園出場を懸けて熱戦を繰り広げる。

◎両校とも堅守土台 攻撃の出来がポイント

 今大会はともに4試合を戦って海星は計31回で25得点4失点、チーム打率は3割9分7厘、防御率は1.16。創成館は計34回で23得点6失点、打率3割3分6厘、防御率1.59。ともに投手陣は計7四死球と無駄が少なく、失策も海星がゼロ、創成館が1と堅守が土台にある。互いに打力と機動力でそれをどう崩していくのか、攻撃の出来がポイントになりそうだ。
 海星は140キロ台の直球に鋭い変化球を織り交ぜる宮原と向井が前評判通りの力で引っ張っている。向井の準決勝完投により、準々決勝で4回2/3を投げた宮原は中5日で万全な状態。複数のカーブを操る塚本らの存在も心強い。4試合46安打の攻撃陣は田川、丸本、西村、牧が毎試合安打を継続。主砲森は昨季から流れを変える一打を何度も放ってきた。ここまで3盗塁と数字上は少ないものの、足で相手に重圧をかけることもできる。
 創成館はエース石本がチーム最長の15回1/3を投げている。140キロ超の球を持つ二塁兼任の古賀や中堅兼任の永本のほか、福盛、入部も実力に遜色なく、残る18回2/3を無失点と好投。準決勝で決めた継投のタイミングが今回も一つのカギになる。打線は準決勝で本格派右腕を打ちあぐねて飛球が目立ったのがやや気掛かり。エンドランなどの機動力も武器とするだけに、古賀、永本、山口粋を軸に低く強い打球でつないでいきたい。


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