倉敷・円通寺をマステで装飾 総延長1キロ 岡山DC合わせ企画

金色のドット柄のマスキングテープで飾られた如意輪堂

 江戸時代の禅僧・良寛が修行した円通寺(倉敷市玉島柏島)で、倉敷発のマスキングテープを使って境内の建物を彩るイベントが開かれている。同寺をイメージした金色のドット柄を採用し、飾ったテープは総延長約1キロに及ぶ。落ち着いたデザインが古刹(こさつ)の厳かな雰囲気にマッチし、観光客や地域住民らが写真撮影などを楽しんでいる。8月12日まで。

 観光企画「岡山デスティネーションキャンペーン(DC)」の一環。人気雑貨のマスキングテープ「mt」を展開するカモ井加工紙(同市片島町)が、市とともに企画した。境内の如意輪堂や星浦観音堂の壁面、白華観音菩薩像の台座などを、濃淡2種類ある金色のドット柄をあしらったテープで飾り付けている。歴史ある建物を傷付けないよう、テープを張ったパネルを取り付ける形にした。1本の幅は10~46センチあるという。

 母親と訪れた同市の来場者(29)は「どこにテープを張っているのか分からないほど、お寺に溶け込んでいた」と笑顔。仁保哲明住職は「緑豊かな境内の中で良いアクセントになっている。ワクワク感を持って訪れてもらえれば」と話している。

 このほか、白雲閣(座禅堂)は同じ柄の座布団カバーやタペストリーで装飾。マスキングテープでうちわを彩る有料のワークショップも実施している。休憩所ではmtの限定品を販売するほか、カフェも設けている。

 JR倉敷駅前と円通寺を1日2往復するバスも8月4日まで運行している。問い合わせはカモ井加工紙(086―465―5800)。

星浦観音堂もマスキングテープで彩られている
ドット柄のタペストリーなどで飾られた白雲閣。マスキングテープでうちわを彩るワークショップも実施している

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