サッカー元日本代表の中田浩二さん(43)を招いたサッカー教室が23日、和気町尺所の和気閑谷高で開かれた。地元の中高生約60人が参加。中田さんは、守備的ミッドフィルダーとして、国内外で数々の大舞台を踏んだ経験を惜しみなく伝えた。
かつてJ1鹿島の黄金期を支え、主にボランチで活躍した中田さん。マルセイユ(フランス)やバーゼル(スイス)にも所属し、代表では守備の要として2002年の日韓ワールドカップ(W杯)、06年のW杯ドイツ大会に出場した。
同町をはじめ備前、赤磐、瀬戸内市など東備地域の学校のサッカー部に所属する生徒が約1時間、中田さんの指導で基礎練習に取り組んだ。5対3のパス回しでは「(パスを)出す側も受ける側も、相手の選手間のスペースを狙おう」と丁寧にアドバイス。ボールを持っていない時の動きについては、「状況を分析しながら、自分に何ができるか常に考えて」と呼び掛けた。
最後のミニゲームには選手として加わり、巧みなボールタッチやドリブルを披露した。終了後はサインなどにも気さくに応じた。赤磐市・桜が丘中2年生(13)は「指導がとても分かりやすかった。パスの精度をもっと上げたいと思った」と話した。
同高と同高同窓会が主催。サッカー教室に先立ち、体育館では中田さんの講演もあった。