長崎から「あと一押し」を 佐賀にフル規格働きかけ 新幹線建設推進実行委

九州新幹線長崎ルートの全線フル規格化に向けて意見を交わした委員会=県庁議会棟

 九州新幹線長崎ルート(博多-長崎)の全線フル規格化を目指す本県の経済団体など14団体でつくる「長崎新幹線建設推進実行委員会」(会長・八江利春県議)が29日、県庁であった。佐賀県側の出席者からは、本県の各団体関係者に「佐賀県の(同種)団体にあらためて(フル規格に理解を得られるよう)働きかけてほしい」との声が上がった。
 フル規格を求める民間団体「新幹線西九州ルートで肥前の殖産を実現する会」の小原健史会長(嬉野市商工会会長)は、先の参院選時に地元紙の世論調査で佐賀県民の半数以上がフル規格に「賛成」「どちらかといえば賛成」と回答したことに触れ、「県民の(フルへの)理解は高まっている」と主張。より機運を高めるため、本県側からの「あと一押し」を期待した。
 オブザーバーとして出席した鉄道建設・運輸施設整備支援機構の瓜生良知・九州新幹線建設局長が、西九州新幹線(武雄温泉-長崎)の開業に向けた検査、試験の流れを報告。JR九州の松下琢磨・総合企画本部長は「来秋には新しい駅ビルもできる。まずはしっかりと開業を迎え、開業後も新幹線の盛り上がりを継続させていきたい」と述べた。


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