栃木県内感染者、初の3000人超え 宇都宮駅に検査拠点開設へ 新型コロナ

7月以降の県内新型コロナウイルス感染者数の推移

 栃木県と宇都宮市は2日、新たに計3223人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。初めて3千人を超え、過去最多を更新した。7月30日~8月2日に80歳以上の男女計6人が死亡した。旅行や帰省などで人の移動が増えるお盆期間前後の感染拡大を防ぐため、県は5~18日にJR宇都宮駅の東西自由通路に、無料の抗原検査拠点を設けることを決めた。

 累計感染者数は13万2228人となり、12万人を超えた7月28日からわずか5日で1万人以上増えた。

 1日時点の病床使用率は52.5%にまで上昇している。重症病床使用率は15.2%。自宅療養者(療養先調整中含む)は増加が続き、2日時点で2万2136人に上っている。

 JR宇都宮駅の無料検査拠点は春の大型連休中に11日間(4月28日~5月8日)設置され、計2498人が利用した。今回の検査拠点の開設時間は調整中で、簡略化した抗原検査を無料で受けられるようにする。

 県は週内に対策本部会議を開き、政府が新設した「BA・5対策強化宣言」の適用を検討する。宣言では高齢者や基礎疾患のある人に混雑した場所などへの外出を控えるよう要請することになる。

 2日の新規感染者は10歳未満~90歳以上の男女。40代以下が73.6%占め、40代が545人、30代は503人、10歳未満482人、10代454人などと続く。

 クラスター(感染者集団)は5件発生。足利市内の高齢者施設で計7人、日光市内の二つの高齢者施設でそれぞれ計10人、計7人が感染。宇都宮市内の二つの障害者施設でそれぞれ計36人、計41人の感染が判明した。

 死者のうち3人は医療機関に入院中、1人は施設療養中だった。80歳以上女性は自宅療養中で、救急搬送後に亡くなった。80歳以上男性は救急搬送され、死亡後に感染が判明した。

 入院者317人、宿泊療養者471人、自宅療養者(療養先調整中含む)2万2136人、重症者9人。

 【2日の市町別感染者数】宇都宮市871人、栃木市273人、小山市225人、那須塩原市216人、佐野市208人、足利市187人、鹿沼市170人、大田原市138人、真岡市132人、日光市130人、下野市107人、さくら市70人、那須烏山市63人、那須町59人、壬生町54人、益子町40人、上三川町39人、矢板市38人、高根沢町26人、市貝町23人、野木町21人、芳賀町19人、茂木町17人、塩谷町16人、那珂川町15人、県外等66人

県内の新型コロナウイルス感染者数(2日発表分)

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