2025年開催の国文祭/芸文祭 有識者会議 長崎県が基本構想案

文化関係者らが活発に意見を出し合った有識者会議の会合=長崎市出島町、出島交流会館

 長崎県は3日、2025年に本県で開催予定の国民文化祭(国文祭)と全国障害者芸術・文化祭(芸文祭)に向けて、専門家らの意見を聴く有識者会議の第2回会合を長崎市内で開催。文化芸術を通した海外との交流活発化や平和の発信、若者、子どもの参画推進などを柱にした基本構想案を提示した。
 基本構想案では、基本方針として(1)歴史をひもとき、未来へつなぐ海外交流(2)文化芸術によるまちづくり(3)文化資源を生かした観光の推進(4)若者が創り出す、ながさきの未来(5)文化芸術を通した平和の継承(6)心のバリアフリーの推進-の六つの柱を設定。文化関係の全国大会のほか、県内各地域の特色あるプログラムなどを展開するとしている。
 同会議は県内外の文化・芸術、経済界などの関係者18人で構成。基本構想案について委員からは「一過性のイベントに終わらせずに、学校とアーティストや障害者施設をつなぐ仕組みを作り、制度として残すべき」「長崎といえば平和。音楽や美術と絡めたイベントを」などの意見が出た。
 県は10月に県、市町、文化芸術、経済団体などでつくる県実行委員会を設立。最終的な基本構想案を実行委に示して承認を得てから、国文祭の愛称やキャッチコピー、ロゴの公募などを進める考え。


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