ウクライナでの核使用「あり得ない」 ロシア ガルージン駐日大使

ロシアのガルージン駐日大使は3日、RCCの単独インタビューに応じました。ウクライナでの核兵器の使用は「あり得ない」と話しました。

ガルージン大使は、広島への原爆投下について、「77年たっても謝罪を表明する意図が全く見られない」とアメリカを批判しました。

RCC

ロシア ガルージン駐日大使
「あの原爆がアメリカによる戦争犯罪だったと、わたしは思っています。広島の市民を対象にした事実上、核実験となりました」

一方、ロシアがウクライナに侵攻して以降、プーチン大統領は「主権を守る必要がある場合には使用する」と発言するなど、核兵器の使用をちらつかせています。

こうした状況に、ニューヨークで開かれているNPT(核拡散防止条約)の再検討会議では…。

RCC

国連 グテーレス事務総長
「人類は広島・長崎の恐ろしい炎から得た教訓を忘れつつある」

RCC

国連のグテーレス事務総長は、ロシアの軍事侵攻などを念頭に「核の脅威は冷戦の最盛期並み」だと指摘しました。

ガルージン大使は、「ロシアが核兵器使用について言及したことはない」と反論したうえで…。

RCC

ロシア ガルージン駐日大使
「ウクライナにおけるロシアによる核兵器の使用があり得ないということ、明確に広島の市民のみなさんに言っておきたいと思います」

RCC

核兵器使用の可能性を明確に否定しました。また、「『核兵器のない世界』の達成に向けて目的を共有している」とも述べました。

一方で、核兵器の保有や使用などを全面的に禁止する核兵器禁止条約については…。

RCC

ロシア ガルージン大使
「核禁条約が結ばれたのは、残念ながら、それは大間違いだというふうにわれわれは思っています」

RCC

条約の誕生で「核保有国と非保有国に必要のない摩擦が生まれた」と指摘しました。

ロシア ガルージン大使
「この核軍縮、核兵器の最終的な廃絶というものは、やっぱりNPT条約に従って行われるべき」

RCC

ガルージン大使は、核抑止力を維持したうえで核軍縮を進める必要性を強調し、「最終的に核兵器の全廃に向けて努力を続けていく」と述べました。

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