ロリー・ギャラガー(Rory Gallagher)が1971年に発表した2ndソロ・アルバム『Deuce』の発売50周年記念エディションが2022年9月30日に発売することが決定した。
ロリー・ギャラガーのアーカイブを深く掘り下げたこの記念すべきCD4枚組のデラックス・ボックス・セットには、オリジナル・アルバムのニュー・ミックス、32曲の別テイク、1972年のBBCラジオ「In Concert」6曲、ラジオ・ブレーメンのラジオ・セッション7曲が収録されている。
さらに、ザ・スミスのジョニー・マーによる序文、写真家の故ミック・ロックによる未公開写真、エッセイ、アルバム・レコーディング時の記念品などを含む64ページのハードカバー・ブックレットが同梱。日本では国内盤4CD、2CD及びデジタル、輸入盤のみで3LP及び1LPカラーも取り扱いとなる。[(https://www.udiscovermusic.jp/stories/rory-gallagher-80s-albums)
ソロ・デビュー・アルバムのリリースからわずか半年後の1971年11月、ロリー・ギャラガーはセカンド・アルバム『Deuce』をリリース。これは、彼が組んでいたバンド、テイスト(Taste)の崩壊後に彼が約束してきたことすべてをまとめた作品だった。
このときロリーは、ライヴ・パフォーマンスの雰囲気をレコードにそのまま刻み込みたいと望んでいた。その結果、コンサートの直後にスタジオに入ってレコーディングを行い、凝った音作りは最低限にとどめるという方針が取られた。
録音場所として選ばれたタンジェリン・スタジオはロンドン東部のダルストンにある小さなスタジオで、当時は主にレゲエ・ミュージシャンたちがレコーディングに使用していた。
このタンジェリンは伝説的なプロデューサー、ジョー・ミークがかつて使用していたスタジオで、ロリーはそんな歴史に興味を惹かれ、このスタジオを選んでいる。レコーディングはジェリー・マカヴォイ(ベース)、ウィルガー・キャンベル(ドラムス)の2名とともに行われ、エンジニアはロビン・シルヴェスターが担当。
プロデューサーの役割は、ロリー自らが担った。この『Deuce』にはロリーの名演が数多く記録されている。強烈な「Crest of a Wave(波の峰 )」やケルト色の強い「I’m Not Awake Yet(目が覚めないボク)」はその一例である。
ロリー・ギャラガーについてのギタリストたちのコメント
「ある日、『Deuce』っていうアルバムを流しながら、それに合わせてギターを弾いた。そしてその日が僕にとってギタリストとしての完全な転機になった」(ジョニー・マー)
(世界一のギタリストになった気分は?と訊ねられた際の返答)「さあね。ロリー・ギャラガーに訊いてみろよ」(ジミ・ヘンドリックス)
「スティーヴィー・レイ・ヴォーンみたいなサウンドを奏でるやつなら山ほどいる。だけどロリー・ギャラガーみたいな音を出せるやつっていうのは、俺は一人も知らないね」(スラッシュ)
「“Cradle Rock”を聞いて、すぐに夢中になった。“大人になったらこういうミュージシャンになりたい”って思ったんだ」(ジョー・ボナマッサ)
「ロリーのことは本当に好きだった。優れたギタリスト、優れた歌手で、素敵な人間だった」(ジミー・ペイジ)
「彼は魔術師だった。当時の彼は、ギターでどんなことでもできる数少ないミュージシャンの一人みたいだった。まるで魔法のようだったんだ。あのボロボロのストラトキャスターを見て、“どうしたらここからあんな音が出るんだろう”って思ったものだよ」(ブライアン・メイ)
「すばらしい人で、驚くべきギタリストだった」(ジ・エッジ)
「驚くべきプレイヤーで、とても生き生きとしていた。ロリーはあのストラトキャスターを使って独特なサウンドを作り出した。そして力づくの演奏方法で、それを本当に自分のものにしていた。猛烈な情熱を傾けて、ギターを弾いていたんだ」(ジョー・サトリアーニ)
Written by uDiscover Team
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ロリー・ギャラガー『Deuce (50th Anniversary Edition)』
2022年9月30日発売