四国総体・登山 長崎北陽台女子が日本一、男子3位 “必勝ガイド”が力に

登山で男女ともメダルをつかんだ長崎北陽台。18年ぶりVの女子(後列)と3位の男子=香川県仲多度郡まんのう町、スポーツセンターまんのう

 男女とも入賞を逃した昨夏から大躍進した。今年も登山に男女出場した長崎北陽台は、女子が18年ぶりに日本一、男子も3位に食い込んだ。女子の小畑監督は「体力的にきつかったはずだが、優勝のことしか考えずに登ってくれた」と選手たちをねぎらった。
 女子は天気図と自然観察で0.2点ずつ減点されたが、それ以外は満点で合計99.6点の高得点。自然観察を担当した江頭は「引きずらずにみんなで励まし合えた」、リーダーの坂本も「体力面は余裕だった。みんなで山のことだけに集中した」と振り返った。
 男子は4位静岡と98.9点で並んだが、体力と歩行で相手より0.1点上回った結果、メダルにつながった。昨年もメンバーだった髙田は「女子と一緒に優勝したかったけど、努力が形になってうれしい」と笑顔を見せた。
 例年、本番の約10カ月前にコース下見の遠征をしてきたが、コロナ禍の影響もあって昨年、今年は中止になった。勝つための当たり前の準備に苦心する中、OB、OGたちの存在が力になった。
 2019年に男子優勝、女子準優勝を成し遂げた先輩たちが、5月の連休中に四国入り。そこで作成してくれたメモは詳細で「これを見れば1回登ったようなもの」(小畑監督)だった。その“必勝ガイド”の内容を頭に入れて、チームは本番1週間前に現地入り。計100キロ以上を探索するなど、本番直前まで続けた準備で脚力も鍛えられ、それが今回の好成績につながった。
 これで長崎北陽台の優勝は男女合わせて7回となった。女子の坂本は「メンバー一人一人の信頼が大事。次も日本一を目指してほしい」と来季のチームにも期待を寄せていた。

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