かこさとし展 温かな作品世界堪能 岡山県立美術館、28日まで

優しい色合いの原画を見る入場者

 絵本作家かこさとしさん(1926~2018年)の創作の歩みをたどる「かこさとしの世界展 だるまちゃんもからすのパンやさんも大集合!」は、会期中盤。会場の岡山県立美術館(岡山市北区天神町)には12日も大勢の家族連れらが訪れ、素朴で温かな作品世界を楽しんでいた。

 かこさんは1959年、「だむのおじさんたち」でデビュー。創作物語や科学絵本など600冊以上を手がけ、世代を超えて読み継がれている。

 会場には、初期から晩年までの原画や下絵など、約170点を並べる。代表作「だるまちゃん」シリーズは、郷土玩具を模しただるまちゃんが夢中で遊ぶ姿が愛らしい。「出発進行!里山トロッコ列車」は晩年の人気作で、千葉・房総半島を走る観光列車と沿線の四季を優しい色合いで描いている。

 岡山市立三勲小1年女子(7)は「保育園や学校で見た絵本の絵がたくさんあった。かわいいだるまちゃんが一番好き」と話した。

 山陽新聞社など主催。28日まで。22日休館。

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