お盆に帰ってきた先祖の霊を送り出す伝統行事「精霊船(しょうらいぶね)送り」が8月15日、福井県福井市の白浜漁港で行われた。新型コロナウイルスの影響で、3年ぶりの実施。住民たちは先祖を思いながら静かに手を合わせ、沖合に向かう小舟を見送った。
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福井市白浜町ではこの日、住民たちが朝早くからかやや竹を使って全長約3メートルの小舟を2隻つくった。集落内の欣浄寺(ごんじょうじ)で法要が営まれた後、住民らが白浜漁港に集まり、赤いちょうちんや花で小舟を飾り、自宅の仏壇や墓の供え物を次々と載せた。
午後5時20分ごろ、漁港の岩で巨大な送り火がたかれ鐘が鳴り響く中、小舟を載せた漁船が漁港を出航。約4キロ沖合で小舟を海へ下ろした。