【教えてサーカス よう太が聞く】「七丁椅子」崩れないこつは?

今村翔さん

 「七丁椅子」では積み上げた7脚の椅子が揺れる中で、きれいに倒立をきめていた。椅子が崩れないこつを教えて。

 実は演目で使う椅子の座面と脚には浅い凹凸があり、その部分を引っかけながら積み上げていく。とっかかりがあるといっても、全て重ねれば高さは10メートル以上にもなる。しっかりとバランスを取らないと、椅子は揺れて簡単に崩れてしまう。

 成功のポイントは、7脚の椅子を一つの物として意識すること。ただし、バランス感覚に加えて、自分の姿勢を自在に操れるような体幹が必要だ。倒立の姿勢を解く時が、最も崩れやすくなるのでいつも注意している。

 高さ10メートルを超える揺れる椅子の上で倒立するのは非常に難しく、今でも正直言って怖い。それでも、演目中に流す音楽と技をきめるタイミングを毎回合わせるなど、自分の中でルーティンをつくることで恐怖心を克服している。

 成功させた時のお客さんの歓声は大きな励みになる。今後は新しい技も取り入れていきたい。

 <今村翔さん(29)=七丁椅子など担当>

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