ニューガーデンが今季5勝目。琢磨は今季最上位を更新【順位結果】インディカー第15戦ゲートウェイ決勝レース

 ワールド・ワイド・テクノロジー・レースウェイで開催されたNTTインディカー・シリーズ第15戦。20日に行われた決勝レースは、ジョセフ・ニューガーデン(チーム・ペンスキー)が終盤のリスタートで逆転し、今シーズン5勝目を挙げた。

 予選8番手からレースに挑んだ佐藤琢磨(デイル・コイン・レーシング・ウィズ・リック・ウェア・レーシング)は、今季最上位となる5位でレースを終えている。

 天候の悪化を危惧し、予定より30分繰り上げてスタートしたインディカー第15戦。ポールポジションのウィル・パワー(チーム・ペンスキー)を先頭に2列縦隊で決勝レースが幕を開ける。

 パワーはトップをキープし、8番手スタートの佐藤琢磨はアレックス・パロウ(チップ・ガナッシ)を交わし7番手に。予選でスピンを喫し最後尾スタートとなったフェリックス・ローゼンクヴィスト(アロウ・マクラーレンSP)は一気に13番手までポジションを上げる。

 50周を過ぎると1回目のピット作業を行うドライバーが増え、トップ勢では6番手のスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ)が58周目でピットイン。琢磨も翌周ピットへ。パワーも60周目にピットイン。

 最初のルーティンピットを終えると、パワーがはトップをキープ。マクラフランがポジションを上げ2番手に。3番手に落ちたエリクソンは63周目にオワードに交わされ、さらにポジションを落としてしまう。

 91周目、2番手のマクラフランに迫ったオワードだったが、バランスを崩しニューガーデンに交わされ4番手に。一方、佐藤琢磨はディクソンをオーバーテイクして6番手に浮上する。オワードは102周目にニューガーデンをオーバーテイクし3番手を奪い返す。

 琢磨は103周終わりで早くも2回目のピットイン。4ストップのストラテジーを変更することに。

 120周目、ディクソンが2回目のピットイン。トップのパワーと2番手のマクラフランも125周目にピットへと向かう。

 上位陣がピット作業を終えると、琢磨が2秒差でトップに浮上する。2番手にパワー、3番手にマクラフラン、4番手にオワード、5番手にエリクソンという順に。

 145周目、ジャック・ハーベイ(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)がウォールにヒットし、今日最初のイエローコーションとなる。

 ピットレーンがオープンするとマクラフラン、ニューガーデンがピットイン。トップの琢磨は無線でのやり取りがうまくいかず、翌周にピットインとなってしまいペンスキーの2台に先に行かれてしまう。

 再びパワーがトップに立ち、オワード、エリクソン、ディクソン、パロウという順で琢磨は8番手でリスタートを迎える。

 158周目にレースは再開。オワードがターン2でアウトサイドからパワーを交わしトップを奪取。ニューガーデンもニュータイヤでポジションを上げ、エリクソン、パワーを次々と交わすと、165周目にオワードもオーバーテイクしトップに浮上する。

 ニューガーデンは一気に差を広げ、10周後には2番手のオワードと6秒差に。同じくタイヤ交換を行ったマクラフランも175周目にパワーを交わし、翌周にはオワードをオーバーテイク。一方、琢磨はバックマーカーに苦戦しポジションを上げられない。

 195周目、パワーがピットイン。オワードは197周を走行してラストのルーティンピットへ。

 207周目、マクラフランがピットイン。翌周にはトップのニューガーデンもピットへと向かう。ニューガーデンはマクラフランの後ろでピットアウトし、ポジションダウン。

 琢磨は、211周を終えてピットイン。全車ラストのピット作業を終えるとマクラフランがトップ、ニューガーデン、オワード、パワー、デイビッド・マルーカス(デイル・コイン・レーシング・ウィズHMD)、エリクソン、琢磨の順に。

 215周目、降雨のためイエローコーションとなり217周目にレッドフラッグが振られ中断となる。

 日も沈んでナイトセッションとなったワールド・ワイド・テクノロジー・レースウェイ。約2時間後にようやくレースは再開を迎える。

 コーションラップでレースが再開すると、燃料が厳しかったチップ・ガナッシ勢はピットインし、後方からの追い上げを狙う。

 グリーンフラッグは225周目、残り36周の勝負に。ニューガーデンがターン3でマクラフランを交わしトップに浮上する。

 230周目、マルーカスがパワーをオーバーテイク。さらに琢磨もパワーを交わして5番手に。

 勢いに乗るマルーカスはオワードを責め立てる。244周目、マルーカスはターン3でオワードを攻略し3番手に。さらに前の2台を追いかけていく。

 残り10周、ニューガーデン、マクラフラン、マルーカスの3台は1秒差内となる。

 残り1周、ターン1のアウトサイドからマルーカスがマクラフランをオーバーテイクし2番手を奪取。ニューガーデンは、そのままトップをキープし今シーズン5勝目を挙げた。マルーカスがうれしい初表彰台を獲得。3位にマクラフランとなった。

 最後までオワードを攻めた佐藤琢磨。抜くことはできなかったが、今季最上位となる5位でフィニッシュしている。

■NTTインディカー・シリーズ第15戦ゲートウェイ決勝レース結果

Pos. No. Driver Team Engine Laps SP

1 2 J.ニューガーデン チーム・ペンスキー C 260 3

2 18 D.マルーカス デイル・コイン・ウィズ・HMD H 260 12

3 3 S.マクラフラン チーム・ペンスキー C 260 4

4 5 P.オワード アロウ・マクラーレンSP C 260 7

5 51 佐藤琢磨 デイル・コイン・ウィズ・RWR H 260 8

6 12 W.パワー チーム・ペンスキー C 260 1

7 8 M.エリクソン チップ・ガナッシ H 260 2

8 9 S.ディクソン チップ・ガナッシ H 260 6

9 10 A.パロウ チップ・ガナッシ H 260 5

10 15 G.レイホール レイホール・レターマン・ラニガン H 260 16

11 26 C.ハータ アンドレッティ・オートスポート H 259 11

12 29 D.デフランチェスコ アンドレッティ・スタインブレナー H 259 9

13 28 R.グロージャン アンドレッティ・オートスポート H 259 18

14 48 J.ジョンソン チップ・ガナッシ H 259 21

15 06 H.カストロネベス メイヤー・シャンク・レーシング H 259 17

16 7 F.ローゼンクヴィスト アロウ・マクラーレンSP C 259 26

17 14 K.カークウッド A.J.フォイト・レーシング C 258 20

18 4 D.ケレット A.J.フォイト・レーシング C 258 24

19 30 C.ルンガー レイホール・レターマン・ラニガン H 258 19

20 60 S.パジェノー メイヤー・シャンク・レーシング H 257 13

21 77 C.アイロット フンコス・ホーリンガー・レーシング C 257 22

22 33 E.カーペンター エド・カーペンター・レーシング C 256 25

23 20 C.デイリー エド・カーペンター・レーシング C 244 15

24 45 J.ハーベイ レイホール・レターマン・ラニガン H 239 14

25 27 A.ロッシ アンドレッティ・オートスポート H 226 10

26 21 R.ヴィーケイ エド・カーペンター・レーシング C 53 23

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