8月も下旬に入りましたが、一向に暑さの終わりが見えませんね。そこで今週も街なかの涼を探してきました。今回のテーマは目と耳で涼しさを感じられる「噴水」。子どもたちが水遊びを楽しむことのできる場所や、最大で6メートルも噴き上がるものなど、街なかの噴水はどれも個性的でした。
そもそも噴水は街なかに幾つくらいあるのか。噴水がある場所といえば公園だろう。市公園管理課に聞いてみた。市内の公園内には7カ所設置されているとのこと。そのうち、街なかエリアにあるのは二つだ。
水上公園(錦3丁目)は市が再整備し、2021年8月に開園したばかり。この場所は古くは田川が流れ、その後は長らくプール施設として親しまれてきた。歴史を後世に伝える象徴として、子どもたちが水遊びできる噴水が設置されている。
取材した日は最高気温が35度を超え、たくさんの親子連れが水遊びを楽しんでいた。噴水には10カ所のノズルがあり、中央に向かって一定間隔で水が噴き出す。子どもたちは噴き出す水を直接浴びたり、たまった水に寝転がったりしながら歓声を上げていた。
この日初めて水遊びをしたという今泉小2年飯村拓志(いいむらたくし)君(7)、加南(かな)ちゃん(5)のきょうだいは、ずぶぬれの笑顔で「水がシュッと出てきて楽しい。涼しかったし、またやりたい」と、水遊びを満喫した様子だ。
1994年に開園したさざなみ公園(宿郷1丁目)にも噴水がある。開園と同時に設置された噴水には、かつて複数の箇所から水が出ていたと思われる形跡がある。しかし現在稼働しているのは中央の1カ所のみだ。
こちらの噴水はとにかく高くまで噴き上がる。水圧の関係で日によって高さは異なるが、3~6メートルほどまで。取材に訪れた日はかなり高くまで上がり、迫力に圧倒された。水と光の角度によって虹も見えた。
公園ではないが、市中心部で市民に親しまれているのが県総合文化センター(本町)の噴水だ。91年の同センター開館と同時に設置された。中央に金属製のキューブ型オブジェが配置され、それを囲むように水が上がり、都会的な雰囲気を演出している。
周辺には県庁や芝生広場などがあり、近くのベンチに腰掛けて昼食を取る人もいる人気の場所だ。池澤真司(いけざわしんじ)館長(64)は「外はもちろん、館内の情報交流コーナーからも噴水を見ることができる」と、利用を呼び掛けている。
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普段気に留めていなかった噴水を巡ると、涼しさや驚きを感じることができた。次の休日に足を運んでみては。
【メモ】両公園の噴水稼働は9月4日まで。県総合文化センターは通年で稼働しているが、季節によって稼働間隔が異なる。