水槽泳ぐような金魚 実は工芸菓子 岡山・吉兆庵美術館 夏の展示

水槽の中を泳いでいるように見える工芸菓子の金魚

 夏の風物詩を題材にした工芸菓子の展示会が、岡山市北区幸町の岡山・吉兆庵美術館で開かれており、今にも動き出しそうな金魚や本物そっくりのヒマワリの作品が楽しめる。28日まで。

 和菓子への関心を高めてもらおうと、菓子製造販売・源吉兆庵(同所)の職人5人が約1年間かけて制作。砂糖や米粉、白あんで形を作り食用着色料で仕上げた生き物や植物約300点が並ぶ。

 金魚はオレンジや白、黒といった色とりどりの100匹以上を手掛け、水槽の中をゆらゆらとひれを動かしながら水草をかき分けて泳ぐような姿で展示されている。大輪の花を咲かせたヒマワリやアサガオ、スイカを食べるカブトムシ、七夕飾りなど、夏の思い出の一こまを取り上げた作品もある。

 友人2人と訪れた笠岡市の女性(65)は「本物が紛れていても分からないくらい精巧で、思わず見入ってしまう」と話した。

 午前10時~午後5時。入館料は大人400円、高校生以下無料。問い合わせは同館(086―364―1005)。

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