“口の中のケア” と健康の関係 研究拠点 広島大学

広島大学は、国内の大学では初めて口の中と全身の健康を包括的に研究する拠点を設立し、患者自身が行う「セルフ口腔ケア」の取り組みを進めています。

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広島大学の「革新的病院口腔ケアプロジェクト研究センター」は、6月に設立されました。広島大学病院は10年以上にわたり医科と歯科が連携して入院中の患者を治療しています。

広島大学病院 柿本 直也 副病院長
「口腔ケアを行うことによって誤えん性肺炎の発症率が低下することも報告されております。また、栄養状態が改善することも報告されております。これらのことが入院期間の短縮・医療の質の向上につながっています」

プロジェクトで進めるのは、患者自身に口腔ケアをしてもらうことです。

1週間以上入院する患者5000人を対象に「ジョンソン・エンド・ジョンソン」から提供されるマウスウオッシュ、それに歯ブラシと歯磨き粉をセルフ口腔ケアキットとして配布します。全身の健康につながる科学的根拠を構築するのが目的の1つです。

先月から外科や内科などに入院する患者600人に配布を終えているということです。

プロジェクトは3年を目安に行われ、来年度は口腔ケアが感染症に与える影響などを解析していくということです。

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