国体 サッカー成年男子 2戦圧勝、ヴェルスパ大分単独チームで出場権獲得

サッカーの成年男子が栃木国体の出場権を獲得した。国体九州ブロック大会にJFLのヴェルスパ大分単独チームで出場し、初戦の鹿児島県代表に5−1で勝利。続く長崎県代表にも5−0で完勝、個々の能力に試合運び、チームの成熟度など全てで上回った。

JFLで戦うヴェルスパ大分にとって格下相手であったが、山橋貴史監督は「対戦相手の情報がない中、いつものリーグ戦と同じモチベーションで集中して戦えた」と振り返った。長崎戦では先制した直後の前半15分にDF西川公章が一発退場を受けて、一人少ない状況で試合の大半を戦うことになったが、戦い方を変えることはなかった。最終ラインが4バックから3バックになったが、中盤のサイドの利根瑠偉や山崎一帆が守備の最終ラインに入りカバー。攻撃時には中盤でボールを回し、相手の守備が中央に寄ったところでサイドに展開して得点を狙った。

攻守で躍動した利根瑠偉

前半のアディショナルタイムに、先制ゴールを決めた前田央樹が2点目を挙げ、前半を折り返す。後半2分にもサイドから崩す形で3点目を決めて大方の試合を決めた。その後は、中盤の人数を減らし最終ラインを4バックにして守備に重心をおきながら、カウンターから追加点を奪った。人数の少ない状況下でシステムを変更し、選手も柔軟に対応して勝ち切った。キャプテンの篠原宏仁は、スピードや強度がJFLレベルとは違うと前置きした上で「攻撃の最後の部分や守備でのボールの奪いどころなど意図する部分で、イメージを共有できたのは良かった」と収穫を口にした。

狙い通りの試合展開で、国体出場を勝ち取った。2日間で2試合したことで選手の疲労が気になるところだが、山橋監督は「(JFLの)リーグ戦では多少のメンバーを入れ替え、気持ちを切り替えて再スタートを切りたい」と話し、篠原は「2日間で集中して試合をしたことでメンバー間の雰囲気は良くなったし、やりたいことが再確認できた。国体もJFLもどちらも勝つことが大事。優勝を狙う」と、あらためて目標を明確にした。

栃木国体での優勝が目標と語った篠原宏仁

(柚野真也)

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