視野広げ、地元に愛着を 「学生×NPOであたびプロジェクト」始動

今後の活動について話し合う大学生ら=県庁

 大学生が長崎県内で社会課題の解決に取り組むNPOとの交流を通し、地域の魅力を探る県事業「学生×NPOであたびプロジェクト」が23日、始まった。県庁でキックオフミーティングがあり、学生たちが「社会経験を増やし、視野を広げたい」などと意気込みを語った。
 県内は若者の県外流出や人口減少が続く。同事業では、楽しみながら地域の課題解決を目指すNPOの思いや活動に触れ、地元への愛着を深めてもらう。昨年度に続いて2度目で、県内の大学生13人が参加。斜面地の空き家を活用したまちづくりを進める「つくるのわデザイン」の岩本諭(さとる)代表と、自然体験を通して学びを提供するNPO法人「環境保全教育研究所」の豊田菜々子理事が案内人を務める。
 学生は10~11月、子育て、福祉、環境美化などをテーマにした地域づくりに取り組むNPO法人、社会福祉法人の計3団体をチームに分かれて視察。交流の様子や学んだ内容を県のホームページで報告する。来年2月に発表会を兼ねた交流会も開く予定。
 キックオフミーティングは学生7人が出席。自己紹介で「大学以外での学びの場を」「視野を広げたい」「いろんな人の話を聞きたい」などと抱負を述べた。長崎大経済学部3年の中村優介さん(21)は「大学生活は新型コロナ禍で失ったものは大きい。『これを頑張った』という達成感がほしい」と話した。


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