瀬戸芸会場への航路 一部運休 四国汽船、乗務員コロナ感染で

JR宇野駅内にある瀬戸内国際芸術祭の案内所に張り出された欠航の知らせ=25日午前9時35分

 四国汽船(香川県直島町)は、乗務員の新型コロナウイルス感染のため、玉野市・宇野港や同町・直島などを結ぶ航路で一部の便を運休している。再開は9月上旬になる見通し。対象航路は現代アートの祭典「瀬戸内国際芸術祭(瀬戸芸)」の会場の港や島を結んでおり、終盤を迎えた夏会期(同4日まで)への影響が懸念される。

 複数の乗務員の感染で人員の確保が難しくなり、今月18日から3航路で1日当たり計上下26便の運航を取りやめた。宇野―直島・本村(10便)、直島・宮浦―豊島―犬島(6便)はいずれも全便を運休。宇野―直島・宮浦の小型旅客船は14便中10便を取りやめたものの、26便あるフェリーは通常通り運航している。

 25日午前、宇野港の乗り場では予定の便に乗れず、日程を立て直したり、相談したりする人たちの姿が見られた。友人と2人で瀬戸芸鑑賞に訪れた京都女子大2年女性(19)は「感染者が増えて仕方ないが、港で初めて運休を知って驚いた。影響が大きいので、もっと周知に努めてほしい」と話した。

 同社は「夏会期の最終日までに再開できるかは未定。利用者に不便をかけて申し訳ない」としている。

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