ガイドブックで土産紹介通販でも 競技写真はHPに即日掲載 宇都宮

QRコード付きの土産情報が掲載されているガイドブック

 いちご一会とちぎ国体が約1カ月後に迫る中、宇都宮市は26日までに、大会を盛り上げる主な取り組み方針を公表した。競技会当日の写真を市実行委員会のホームページ(HP)に即日掲載するほか、独自に作成した観戦・観光ガイドブックの土産品情報にQRコード付きの通販システムを導入し、市の魅力をアピールする。いずれも過去の国体を通して初めての取り組みという。

 市内では県内最多の14競技が行われる。競泳や体操などの一部競技は、会期前の9月10日に始まる。新型コロナウイルス感染防止のため、いずれの会場も観客数を収容定員の50%以内に制限しており、会期前競技の競泳はすでに観戦申し込みが定員を超えて抽選となる。

 感染防止を徹底しながら大会を盛り上げようと、市はさまざまな工夫を凝らした。競技写真の即日HP掲載もその一つ。競技会決勝当日の様子はインターネットでライブ配信もする。競技会場では競技体験や著名選手との交流会なども予定されている。

 大会運営による環境負荷の軽減にも取り組む。大会関係者が着用するベストを再生プラスチック製にしたり、選手や監督に提供するドリンク容器を一部ペットボトルからアルミ製に置き換えたりする。会場で回収したペットボトルは「水平リサイクル」して新たなペットボトルにする。

 懸念されるのは、新型コロナの第7波が収まらないまま大会本番を迎えようとしていること。佐藤栄一(さとうえいいち)市長は2020年と21年の国体がコロナ禍で延期・断念されたことを踏まえ「今まで積み上げてきた努力が無にならないようにしたい」と述べるとともに、今大会を「全庁を挙げて心に残る大会にする」と決意を述べた。

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