現地時間8月27日、2022年FIA F2第11戦スパ・フランコルシャンのスプリントレース（決勝レース1）が開催され、リアム・ローソン（カーリン）が今季3勝目を飾った。2位にジャック・ドゥーハン（ビルトゥジ・レーシング）が入り、3位は負傷から復帰したラルフ・ボシュング（カンポス・レーシング）だった。
ローソンは「スタートがうまくいってターン1までに5番手から2番手に上がって、ストレートでとてもいいスピードが出たんだ。タイヤはすぐに温まって、ラルフを抜いた最初の2〜3周はどんどん伸びていった。実はデグラデーションをかなり感じていたんだけど、おそらくみんなも同じように感じていたと思う。カーリンには本当に感謝しているし、明日のメインレースに向けてポジティブな材料になるよ」と開口一番に語った。
「僕たちのマシンはいつも本当に強いと思っている。本当に苦戦したレースは今年、記憶にない。だからすごい驚きではなかった。チームは今年もずっと素晴らしい仕事をしてくれていて、今回は間違いなく、これまででもっとも強力なパッケージのひとつだと思う」
「（スタートの）発進はとてもうまくいったし、テオ（・プルシェール／ARTグランプリ）を追い抜こうとしたとき、彼は僕があんなに走れるとは思っていなかったみたいだ。でも僕は勢いがあったので、芝生の上を走っても、彼の横につけてポジションをキープできた。今日はいつもよりウォームアップが1周少なかったのと、このコンディションでタイヤが冷えていたのでみんな厳しかったと思う」
F1フリー走行1回目に出走してからF2マシンに乗り換える難しさについては「F1マシンとF2マシンのドライビングはまったく違う。シミュレーターを駆使してもF2からF1へ、そしてまたF2に戻って予選をするのは、大きな変化だった。2回目のアタックが終わった時には競争力のあるマシンに仕上がっていたよ。本当はもっと上位のグリッドにつけていたかもしれない。ここまでは素晴らしい週末だったけれど、大事なのは明日だ」と述べた。
7番手グリッドから2位表彰台を獲得したドゥーハンは「やっと求めていた走りができたんだ。前進しているね」とコメントした。
「スプリントレースではあるが、チームが改善してくれたマシンのおかげでスムーズなレース運びができるようになったのから本当にうれしいよ。リアムが言ったようにウォームアップが1周少なかったから、タイヤを温めきれなかった。みんな最初の蹴り出しがかなり遅かったので、ホイールスピンをしなかったのだと思う。ターン1で（デービッド・）ベックマン（ファン・アメルスフォールト・レーシング）を、ターン5でプルシェールを抜いて、あとはクリーンな追い抜きを2度したから2位を獲得できたと思う」
「プーオンでローガン（・サージェント／カーリン）が大きなクラッシュをしたので、セーフティカー（SC）が長くなる可能性が高いと思った。SCの後ろについたのは12周目で、僕はいいポジションにいた。リアムとラルフが（タイヤ交換のために）ピットへ飛び込んでいればもう少し魅力的だっただろうけど、あの位置にいると難しいね。僕たちのペースには自信があった」
第6戦バクーで首を負傷し欠場していたボシュングは、復帰レースとなったこのラウンドで表彰台を獲得した。
「首の状態が非常に悪かったから、たとえ結果が出なくてもこの週末を完走できたら素晴らしいことだと思ってここへ来た。予選でトップ10に入ったし、トップ5に入る強いペースがあったよ。今年はとても良いスタートを切ったのに、レース参戦を中断することになって試行錯誤するのが少し難しくなったから、今日の表彰台獲得はチームにとって大きな意味がある」
「シルバーストン以来、トレーニングができなかったので、体調はベストではないんだ。首をなるべく滑らかに、あまり動かさないように処置してきた。また感染症にかかり、抗生物質を飲んだりしていたので有酸素運動もできなかった。それでも首はかなり良くなってきた」
「僕たちはスタートに自信があるから、トップをキープする自信はあった。そして1周目までトップで、リアムにポジションを奪われた後も2〜3周は彼の後方をキープできた。SCが出た後のリスタートではフロントタイヤに苦しんだけれど、それでも表彰台に上がれたよ！」
