長崎で来月、記念集会 本県と中国の未来像考える 国交正常化50周年

 1972年9月の日中国交正常化50周年の節目を前に、長崎県内各界の有志による記念集会「新時代の日中平和・友好関係をめざして」が9月19日午後2時、長崎市千歳町のチトセピアホールで開かれる。両国の対立が懸念される中、全国に先駆けて交流してきた本県と中国の未来像を考える。
 「日中国交正常化50周年記念事業」実行委(共同代表・宮川雅一さん、森泰一郎さん)が主催。中国など東アジアとの協調を次世代へ引き継ごうと、主義や主張の違いを超えて、草の根での県民集会を企画した。
 本県では国交正常化直後の72年10月、県友好訪中使節団を派遣し、官民一体で人的、経済交流を推進。85年には在長崎中国総領事館が長崎市に開設された。
 記念集会では、中国問題が専門の東アジア不戦推進機構の西原春夫代表が基調講演。張大興(ちょうだいこう)・駐長崎中国総領事の話や変面師、藩彩華(ばんさやか)さんのショーがある。
 共同代表の宮川さんは同市助役時代の80年、福州市との友好都市締結に奔走。「単なる友好でなく、経済的な関係を重視して協力してきた長崎だからこその歴史があり、今後も大切にしたい」と話す。森さんは85年、長崎ウエスレヤン短大(現鎮西学院大)と福建省・華僑大の姉妹校提携に尽力。留学生の相互受け入れなど教育交流に先鞭(せんべん)をつけた。「中国は日本文化の根源。良好な関係継続は日本にとって意義が深い」と参加を呼びかけている。
 入場無料。同実行委事務局(電子メール=info@n-tashiro.net)。

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