仏師運慶と三浦一族の関係に光 横須賀美術館で特別展

来場者の注目を集めている浄楽寺(横須賀市芦名)の(右から)「不動明王立像」と「毘沙門天立像」=横須賀美術館

 平安時代末期から鎌倉時代にかけて活躍した仏師・運慶とその一門が手がけたとみられる仏像など約50点を集めた特別展「運慶 鎌倉幕府と三浦一族」が9月4日まで、横須賀美術館(横須賀市鴨居)で開かれている。市内に数多く残る運慶の関連作品が一堂に会し、三浦半島を拠点にした一族との関わりに光を当てている。

 運慶は力強く写実的な作風が特徴で、鎌倉幕府と結び付き、東国で活躍した。特別展では横須賀にゆかりの深い運慶作と運慶一門の工房作とみられる仏像を集めた。

 展示されている浄楽寺(同市芦名)の「不動明王立像」と「毘沙門天立像」は、いずれも三浦一族で鎌倉幕府の御家人、和田義盛が運慶に作らせた仏像で、国の重要文化財に指定されている。

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