大相撲 新入幕の平戸海 “地域の宝、飛躍期待” 出身地・平戸の住民ら祝福

平戸海の新入幕を伝える紐差小校区まちづくり運営協議会報号外を手にする父の大作さん(中央)と母の美香さん(右)。左は村協議会長=平戸市内

 初土俵から6年半で、新入幕を果たした長崎県平戸市出身の平戸海(本名坂口雄貴)。大相撲秋場所の新番付が発表された29日、地元の平戸海後援会が作成した「祝幕内昇進平戸海関」の懸垂幕が市役所に掲げられ、両親には祝福の電話やメールが相次いだ。
 平戸海は6年前の春、中部中から角界屈指の厳しい稽古で知られる境川部屋に入門し、昨年の九州場所で十両に昇進。角界OBも認める稽古熱心さが実り、今年の夏場所、名古屋場所で勝ち越しを重ねた。
 父の坂口大作さんは「名古屋場所は抜群に動きが良かった。でも、新入幕は本当に自分の息子のことか、と思った。けががないよう場所を務めてくれれば」、母の美香さんも「現実かな…。本人の努力が実を結んだと思う」と驚きを交えて喜びを語った。
 平戸市相撲連盟の平松繁己会長は「体格も小さく、最初は大丈夫だろうかと心配していた。後援会からお祝いできるよう話し合う」と目を細めた。平戸海後援会の会長でもある黒田成彦市長は「これからの飛躍を市民とともに期待している。平戸海関がどんどん有名になることが楽しみ」とコメントした。
 平戸海の実家近くに事務局がある紐差小校区まちづくり運営協議会は毎月末に発行している会報に加え、昇進を祝う号外を発行。同協議会の村節雄会長が坂口さん宅を訪れ「平戸海は地域の宝。おめでとうございます」と両親に手渡した。号外は市役所出張所など6カ所に張り出したほか、9月1日に市広報などと一緒に同小校区内約1100世帯に配布する。


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