「水管橋」ドローンでの点検試行 岡山市水道局、精度上げ適正管理

ドローンで笹ケ瀬橋の送水管をチェックする市水道局の職員ら=南区藤田

 岡山市水道局は31日、送水管が河川を横断する「水管橋」の適正管理に向け、小型無人機・ドローンを使った点検を試験的に始めた。9月2日までに管内の主要4カ所で行い、有用性を踏まえて従来の目視点検と組み合わせた運用を検討していく。

 ドローンの活用は、和歌山市で大規模な断水を引き起こした昨年10月の送水管崩落事故を受け、点検の精度を上げる狙い。

 送水管に並行して通信ケーブルを設置するNTT西日本(大阪市)と共同で、笹ケ瀬川に架かる笹ケ瀬橋(南区)、旭川の新鶴見橋(北、中区)、百間川の今谷橋と原尾島橋(ともに中区)を対象にする。足場の設置や作業車を要する目視点検と比べてコストが安く、作業効率の大幅アップも期待できるという。

 初日は南区藤田地区の約4500世帯に送水する笹ケ瀬橋の設備をチェック。4Kカメラを搭載したドローン1機を飛ばし、手元のタブレット端末で映像を確認したところ、目立った腐食やひび割れは見つからなかった。

 市水道局は本年度からの5年間で市内約100カ所の水管橋を調査する計画を掲げており「目視だけでは十分な確認が難しい部分もある。ドローンの活用を前向きに考えたい」としている。

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