「永遠に人類に警鐘を鳴らす町」 ゴルバチョフ元大統領死去 1992年に広島訪問

旧ソ連のミハイル・ゴルバチョフ元大統領が死去しました。ゴルバチョフ氏は、30年前に被爆地・広島を訪れました。

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複数のロシアメディアは、ゴルバチョフ元ソ連大統領が30日、モスクワ市内の病院で「深刻で長期にわたる病気の末、亡くなった」と報じました。

ゴルバチョフ氏は、ソ連末期、政治体制改革「ペレストロイカ」を推進し、1990年にソ連の初代大統領に就任しました。

また、東西冷戦を終結に導いた功績により、ノーベル平和賞を受賞しました。

その後、1991年のクーデター未遂事件で求心力を失い、大統領を辞任。ソ連が崩壊しました。

ソ連崩壊の翌年、ゴルバチョフ氏は広島を訪れました。

原爆資料館を視察したゴルバチョフ氏は、「歳月がヒロシマの悲劇の痛みをやわらげることはできませんでした。このことは決して繰り返してはなりません」と芳名録に記帳しました。

ゴルバチョフ氏 1992年
「広島は永遠に人類に警鐘を鳴らす町として残るでしょう」

広島市の松井 一実 市長は、「改めて平和への思いを実践された為政者であるゴルバチョフ大統領に対し、深く敬意を表します」とコメントしています。

ソ連崩壊30年となる去年12月、ゴルバチョフ氏は、JNNの書面インタビューに応じ、ロシアが侵攻を始める前で緊張が高まっていたウクライナ情勢などをめぐり、「責任ある対話への移行が一刻も早く行われるべき」と述べるとともに、「ロシアの未来は1つ、民主主義だ」と訴えていました。

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