長崎と広島の被爆2、3世を、核拡散防止条約(NPT)再検討会議に初めて派遣した全国被爆二世団体連絡協議会が31日、長崎市内で報告会を開いた。健康不安や偏見に苦しむ2世らの現状を現地でスピーチした崎山昇会長(63)=同市=は「思いを政府代表や市民社会に訴えられたことは大きな成果。今後につなげたい」と報告した。
再検討会議は8月1~26日に米ニューヨークの国連本部で開催。同協議会は、被爆者援護法が適用されない2世らの人権保障や核兵器廃絶などを訴えようと、崎山会長や長崎被爆二世の会幹事の門更月さん(68)ら計5人を派遣した。
1日は本会議を傍聴。2日に国連本部内で2世問題に関するサイドイベントを開き、約40人が参加。5日に本会議場であった非政府組織(NGO)セッションで、崎山会長のビデオメッセージを流した。
派遣団には広島原爆の3世2人も加わり、通訳などとして協力した。崎山会長は報告会で「私たちの活動が国際社会の中でようやく認められてきたのではないか。今後も世界の核被害者や市民社会と連帯していく」と述べた。
NPT派遣の「成果今後に」 全国被爆二世連絡協 長崎で報告会
- Published
- 2022/09/01 11:10 (JST)
- Updated
- 2022/09/01 11:20 (JST)
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