風力発電展、千葉で開幕 不動技研工業(長崎)など参加 風車景観シミュレーターに手応え

不動技研工業が出展した風車の「景観シミュレーター」=千葉県、幕張メッセ

 千葉県の幕張メッセで31日に始まった風力発電展「WIND EXPO 2022」に、機械プラント設計の不動技研工業(長崎市)などが参加し、風車を建設した後の景観をコンピューターグラフィックス(CG)で事前に画像化できるシミュレーターなど最新システムを出展した。
 同社とNPO法人長崎海洋産業クラスター形成推進協議会、PAL構造が共同でブースを設けた。
 不動技研工業が開発した景観シミュレーターは、建設地点の地形、建物、海、風車などを見渡す視界360度の景観をCGで合成する。風車の仕様や風向き、季節、天候などのデータを反映できるという。
 シミュレーターを利用すれば、風車のレイアウトに関連したコスト削減につながるほか、地元漁協や住民に対する説明などでスムーズな合意形成に役立つとしている。ほかに音響データで風力発電装置の翼の損傷を検知するシステムなども出展した。
 同社事業推進本部の中村博史さんは「シミュレーターは既に何件か引き合いが来ており、手応えを感じている。洋上風力発電の建設促進にシステムを役立ててほしい」と話した。
 「WIND EXPO」は2日まで。風力発電関連の事業者などが多数出展し、製品の商談を進める。


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