世界遺産の島「宮島訪問税」1人1回100円 来年10月1日開始を廿日市市が発表 広島

広島・廿日市市は、世界遺産の島・宮島を訪れる人から徴収する「宮島訪問税」について、来年10月1日から徴収を始めると発表しました。

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廿日市市 松本 太郎 市長
「世界の人を魅了する宮島。より多くの人に少しずつ負担してもらい、この宮島を守っていきたい」

金額は、宮島を訪問するごとに1人1回につき100円です。

訪問税は、フェリーなどの切符を購入、またはICカードを通すときに徴収されます。

フェリーだと大人片道の運賃が180円なので、宮島に行くときだけ280円支払うことになります。

宮島の住民や仕事に行く人、未就学児や修学旅行生などは免除されるということです。

宮島訪問税の使い道について松本市長は、▽電線の地中化など美観の改善、▽ターミナルやトイレの改修など、観光客の満足度向上のための施策に活用したいと話しました。

支払う側の観光客はさまざまです。

観光客たち
「(観光を)楽しめるなら問題ないと思う」

「フェリーのさん橋もこんなに立派で。それでも足りないの?」

「トイレを利用したら直接、お金を払うアメリカの制度のような方法がいい」

受け入れる側の宮島の観光協会は…。

宮島観光協会 中村 靖冨満 会長
「お客さんが宮島で快適に過ごすためにたいへん有効な財源になるので、ありがたい」

会見で松本市長は、訪問税によって観光客が減少するという懸念について、「アンケートで多くの人から理解が得られた」と自信を示しました。

廿日市市 松本 太郎 市長
「こうした財源はやるべきだという答えをいただいている。わたしたちも自信を持って進めていきたい」

廿日市市は、宮島を訪れる人が年間300万人に回復すれば、およそ10億円の税収が見込まれるとしています。

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